2008.05.29 焼き物
ちょっとした付き合いのある若手陶芸家のO氏が訪ねてこられた。

両親とも画家で兄弟も皆芸術系に進まれた。お父さんのO先生には私もお世話になった。
学生時代は現代美術をされていたそうだが、卒業後に弟子入りして十数年目で今は独立している。
作風は大らかで柔らかい。


海沿いの店でお昼を食べながら話をする。

「飲まずに良いものがつくれるか」と言って昼から顔を赤くしている人も結構いるらしい。備前も他の多くの工芸品と同様に新幹線が通ってから全国的に売れるようになった。その作るそばから買い手が付いた殿様商売を経験した世代だという。まあ陶芸にかぎらず職人の気風はどこも似ている。




応接間に移る。

住職が何種類かの焼き物を持ち出してきた中に赤い小さな湯のみがあった。

これは四十年近く前、伯母が名古屋で働いていたときの同僚がある作家の親戚で、祖父が付き合いのような感じで買った急須セットの内の一つ。しばらく日用に使っていたが、あるときこの湯のみ以外まとめて割ってしまい破片も捨てた。後に新聞でその作家が人間国宝になっていることを知ったが後の祭り。O氏によれば修復に出せば場合によっては同じ値段で売れたかもしれなかったということ。

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